概要
本記事では、複数台のIoT機器をAWS( Amazon Web Service ) で監視するシステムを紹介します。システムは以下の機能を実装します。
・ 複数台のIoT機器からデータを受信、解析する
・ 複数台のIoT機器に対し、コマンドを送信する
複数台のIoT機器を監視するために、AWS のAWS IoT Device Management 機能を使用しました。
IoT 機器として、Problock で構築した温度ロガーを使用します。
AWS IoT Device Management とは
AWS IoT Device Management は、IoT デバイスのライフサイクル全体にわたる大規模かつ確実な登録、編成、監視、リモート管理を容易にするサービスです。IoT Device Management,を使用すると、デバイスの情報と構成のアップロードや確認、デバイスインベントリの編成、フリートの監視、個々のデバイスのトラブルシューティング、無線 (OTA) によるデバイスソフトウェアの更新を含むさまざまな場所に配置されたデバイスのリモート管理が可能になります。
https://aws.amazon.com/jp/iot-device-management/faq/
本記事のシステムでは、AWS IoT Device Management の以下の3つの機能を使用しました。
1. 一括登録
システムで使用するデバイスをAWSに一括登録します。
一括登録するために、IoT機器の設定情報を記載したパラメータファイルを用意します。一括登録実行時に、AWSがパラメータファイルを読み込んで、登録します。
2. フリートインデックス
AWS に登録したデバイスを、 デバイス名、説明、属性 などの条件によって検索する機能です。
検索条件に一致したIoT 機器に対し、グループを作成できます。そのグループに対し、グラフなどで解析等ができます。
3. デバイスジョブ
登録しているすべてのIoT機器、または作成したグループに対し、一括でコマンドを送信する機能です。
システム構成図
Problock温度ロガー
IoT機器として、Problock温度ロガーを使用します。
熱電対で計測対象の温度を計測します。計測結果は、Wifi経由でAWSに定期的に送信されます。
また、AWSからのコマンドを受信します。受信したコマンドを解析し、適切な処理を行います。
Problockは当社製品のIoT機器です。AWS とのデータ送受信ができます。今回は、温度計測に熱電対モジュール、データ送受信にWifiモジュールを使用しました。
AWS Cloud
AWS Cloud は、計測したデータを保持するクラウドサーバーです。
AWS IoT Core
AWS IoT Coreは、IoT 機器とAWSとの通信を行います。Problock温度ロガーから送られてきたデータを受信します。 また、Problock温度ロガーに対して、コマンドを送信します。
AWS IoT Device Management
前章で紹介した、一括登録、フリートインデックス、デバイスジョブの3つの機能を実装します。
仕様
Problock温度ロガー
Problock温度ロガー1台の仕様です。
測定範囲 | -200℃~1700℃ |
分解能 | 0.1℃ |
ch数 | 最大4ch |
計測間隔 | 1秒~ |
計測器の動作温度範囲 | -20~50℃ ( 計測器本体 ) |
ProBlock構成 | ● PB-PIC32E ( マイコン PIC32 ) ● PB- TC-ADC ( 熱電対 ) ● PB-WIFI ( Wifi ) ● PB-POWER ( 電源 ) ● PB-EXT( 外部電源 ) |
お問合せ
複数台のIoT機器を監視するシステムに関するご質問は、フォームから気軽にお問合せください。
Problockとは
ProBlock は、 ITやIoT機器の構築を自由 ・簡単に実現するための
開発プラットフォームです。増設などのカスタマイズが容易にできます。
今回、IoT機器として使用した温度ロガーも、ProBlockで構築したものです。Problockを使用することで、紹介した方法以外のお客様独自のカスタマイズにも対応できます。
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