概要
電源監視装置は、バッテリー電圧を定期的に計測し、計測した情報をメールでユーザーに通知するものです。
本記事では、電源監視装置の状態管理・通知をAWS ( Amazon Web Service ) で行う方法をご紹介します。
特長
電源監視装置では以下の処理を行います。
・ バッテリー電圧を数時間間隔で計測する
・ 計測時に電圧をメール通知する
・ 電圧がしきい値を下回った時、警告メールを送信する
・ しきい値を下回っているときは、その旨も追記して定期送信を行う
従来の方法は、これらの処理を電源監視装置本体だけで行っていました。
![電源監視システム](https://problock.kanazawa-es-biz.com/wp-content/uploads/2022/12/電源監視システム.png)
今回は、これらの処理を電源監視装置とAWS で分担して行います。
電源監視装置は、数時間間隔でバッテリー電圧を計測し、AWSに送信します。
AWSは、受信したバッテリー電圧から、しきい値判定、メール送信を行います。
![](https://problock.kanazawa-es-biz.com/wp-content/uploads/2022/12/AWS電源監視システム-1024x576.png)
このように構成することで、電源監視装置の状態管理・通知をAWSで行うことができます。
状態管理やメールの内容の変更が容易にできるようになります。IoT機器のプログラムを書き換える必要はありません。
システム構成図
システム構成図は前章の図を参照してください。
Problock電源監視装置
Problockを使用した電源監視装置です。定期的にバッテリー電圧を計測し、電圧値をAWS に送信します。
AWS Cloud
AWS Cloud は、計測したデータを保持するクラウドサーバーです。
AWS IoT Core
AWS IoT Coreは、IoT 機器とAWSとの通信を行います。Problock電源監視装置からのデータを受信します。 受信したデータをAWS IoT Events に送信します。
AWS IoT Events
AWS IoT Events では、電源監視装置の状態を管理します。
![](https://problock.kanazawa-es-biz.com/wp-content/uploads/2022/12/状態遷移図-1024x469.png)
この状態遷移図は、AWS のGUIで作成することができます。
AWS Lambda
AWS IoT Events から電圧値などのメール送信データを受け取ります。受け取ったデータを加工して、メールタイトル、メール本文を作成し、Amazon SNS に通知します。
Amazon SNS
Amazon SNS はAWS Lambda からメールタイトル、メール本文を受け取り、メール送信を行います。送信先のメールアドレスは、事前に登録する必要があります。
![電圧監視装置_メール通知-1](https://problock.kanazawa-es-biz.com/wp-content/uploads/2021/10/電圧監視装置_メール通知-1.jpg)
仕様
Problock電源監視装置
監視(メール通知)周期 | 1~1440[min] |
電圧低下閾値 | 10.0~15.0[V] |
動作電圧 | 6V~15V |
通信インターフェース | Wi-Fi |
入力電源 | バッテリー |
消費電力(消費電流) | (電圧14Vの場合) スタンバイ時:約18mWh メール送信時:約3.4mWh |
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Problockとは
ProBlock は、 ITやIoT機器の構築を自由 ・簡単に実現するための
開発プラットフォームです。増設などのカスタマイズが容易にできます。
紹介した電源監視装置もProBlockを使用しています。Problockを使用することで、紹介した方法以外のお客様独自のカスタマイズにも対応できます。
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