AWS Cloudを使用して、IoT機器で検出した温度の異常を通知するシステム

AWS Cloudを使用して、IoT機器で検出した温度の異常を通知するシステム

ProBlockとAmazon Web Services Cloud (AWS Cloud)を用いた 異常通知システムの事例をご紹介します。

作業現場から離れた場所で他の作業をしたいけど、いつ異常が発生するのかがわからないため、計測対象機器から目を離せないことありませんか?

その対策として、 ProBlockで「計測対象( ノートパソコン )が指定温度を上回ったらメールで通知する」システムを構築しました。温度が異常になったことをメールで知ることができます。ProBlockとの通信、内部処理、メールを通知する仕組みとして、AWS ( Amazon Web Service )を使用しました。

ProBlockとAWSのサービスを連携させることで、作業現場から離れた場所にいても、異常が発生したときに通知で知らされるため、安心して他の作業ができたり、異常発生時には素早く対応することができるようになります。

さらに、ProBlockとAWSを有効利用することで、計測したデータを、
✓遠隔で ✓リアルタイムで  ✓どのデバイスでも ✓いつでも ✓低コストで
監視、管理できるようになります。

クラウド型異常通知システムとは?

クラウド型異常通知システムは、「測定対象機器に異常が発生した際にクラウドを経由して、ユーザーに通知を送るシステム」です。

今回の事例では具体的に、
・ProBlockでノートパソコンの温度の測定とWi-Fi通信ができるように組み合わせ、
・計測した温度をAWS Cloudに送信し、
・AWS Cloudで温度を監視し、閾値を超えたらメールで通知を送る
といった、シンプルな仕様にしました。

システム図

今回のシステム構成図は以下になります。

クラウド型異常通知システムのシステム図

使用する機能

ProBlock

当社製品のIoT機器を使用します。ProBlockは小型で簡単に積み重ねて使用できるIoT機器です。必要な機能のモジュールだけを選定し、組み合わせることができるため、無駄なコストやスペースの発生を防げます。

ProBlockについてもっと知りたい方は こちら を参考にしてください。

今回は、熱電対モジュールを用いて温度計測し、Wi-Fiモジュールで定期的にAWS にデータを送信します。
 
また、AWS Cloudに接続するための通信設定(Wi-Fi環境設定など)などを保存するために、MicroSDモジュールも使用しました。ProBlockには電源入力の種類がいくつかありますが、今回は外部電源を使用しました。

温度計測対象機器

今回の事例では、ノートパソコンの温度を計測しました。ノートパソコンのほかに、機械や基板など、どんなものにでも応用できます。

また、熱電対以外のセンサーモジュールを使用すれば、温度以外のデータも監視することできます。

ProBlockには人感センサー、加速度センサー、温湿度センサーなどがお使いになれます。それぞれのセンサーを単独での使用でもいいし、複数のセンサーを組み合わせて使っていただいてもかまいません。

AWS Cloud

AWS には、コンピューティング、ストレージ、IoT などと多くのサービスを提供しており、それぞれのサービスが豊富な機能を備えています。

クラウド型異常通知システムの通信、処理/実装と通知の部分を構築するため、AWS IoT Core、AWS Lambda、Amazon SNS の AWS の3つのサービスを使用します。

AWS のホームページ

AWS IoT Core (通信)

AWS IoT Coreは、IoT デバイスとAWSを安全に通信を行うためのクラウドサービスです。

AWSのホームページには以下のように説明されています。

AWS IoT Core は、インターネットに接続されたデバイスから、クラウドアプリケーションやその他のデバイスに簡単かつ安全に通信するためのマネージドクラウドプラットフォームです。AWS IoT Core では数十億個のデバイスと数兆件のメッセージをサポートしており、それらのメッセージを AWS エンドポイントや他のデバイスに確実かつセキュアに処理してルーティングします。AWS IoT Core を使用すれば、アプリケーションがインターネットに接続されていない場合でも、すべてのデバイスを常に追跡して通信できます。

今回は、ProBlockからの温度データを受信し、AWS Lambdaへルーティングします。

AWS IoT Coreの詳細を見る

AWS Lambda(実装/処理)

AWS Lambdaは、AWS上でコードを実装できるサービスです。「AWS IoT Coreから受信した温度データに対し、しきい値以上ならAmazon SNSに通知をする。」というコードを実装しました。また、通知内容のタイトル、本文もAWS Lambdaに設定します。
 
コードはインターネット接続環境があれば、容易に変更できます。しきい値の変更や、以上→以下などの条件の変更ができるのです。

AWS Lambdaの詳細を見る

クラウド型異常通知システムのAWS Lambda上のソースコード
AWS Lambda上のソースコード
Amazon SNS(通知)

Amazon Simple Notification Service (Amazon SNS)は、AWS Lambda からの送信通知を受けたとき、登録されているメールアドレスにメールを送信します。送信先のメールアドレスはあらかじめAmazon SNS に登録しておきます。
 
また、今回はメールを使用しましたが、スマホのプッシュ通知やSMSによる通知も可能です。

Amazon SNSの詳細を見る

主な機能

主な3つの機能について説明させていただきます。

1. 温度監視

ProBlockの熱電対モジュールを利用して、ノートパソコン(対象測定機器)周りの温度を監視します。

そして、Wi-Fiモジュールを利用して、取得した温度データをAWS IoT Core に送信します。Wi-Fiで送信するための設定や情報などは、MicroSDカードモジュールを利用して、あらかじめ保存してあります。

2. クラウド処理

ProBlockから受信したデータは、 AWS IoT Core からAWS Lambdaへ引き渡されます。 AWS Lambda では、閾値の設定などの、通知命令を出すトリガーとなる条件を設定します。また、通知内容のタイトル、本文もAWS Lambdaに設定します。

3. 通知機能

AWS Lambda からの送信通知を受けたとき、登録されているメールアドレスにメールを送信します。
送信先のメールアドレスはあらかじめAmazon SNS に登録しておきます。

メール通知のほか、SMSやモバイルプッシュの通知を利用することもできます。

今回は、閾値を70℃に設定し、閾値を超えると、メールで通知を送るように実装しました。実際に0.1℃超えた時のメール通知の内容は以下の通りです。

クラウド型異常通知システムのメール通知
クラウド型異常通知システムのメール通知

メールのタイトルや内容は、AWS Lambda上でのコードを修正することで、簡単に変更できます。

内部構成

今回の事例で使用したProBlockの機能モジュールは以下の通りです。

PB-POWER システム電源
PB-EXT 外部電源入力
PB-SDC Micro SDカード
PB-WIFI Wi-Fiモジュール        
PB-PIC24          CPU PIC24
PB-TC-ADC 熱電対

各モジュールの詳細は以下のリンクからご覧ください。

仕様

センサー K型熱電対
計測範囲 -200~1200℃
通信インターフェース Wi-Fi
温度送信間隔 2秒 ( SDカードで変更可能 )
温度送信回数 500回( SDカードで変更可能 )
温度しきい値 30℃ ( SDカード/AWS Lambdaで変更可能)
グラフに直線で表示する温度(未実装 )

まとめ

ProBlockで集めた温度データをAWS Cloudの3つのサービスを使って異常通知をした事例を紹介させていただきました。

今回はノートパソコンが測定対象の事例として使いましたが、電子機器など、温度監視したいものすべてに導入していただけます。

同じく熱電対を使ったデータロガーの応用製品もございます。

ほかにもProBlockを使った事例を多数ご紹介しているので、よかったら読んでみてください。

ご相談・お問い合わせ

Top